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その1
寒くなってくると日が短くなり、仕事帰りはライトが必要になりました。キャッツアイのピコピコするライトもいいのですが、ちゃんとしたライトを使わねばと、電器屋さんへいってみると、超高輝度のLEDライトがたくさん並んでいました。
LEDのライトがどのくらい使えるか、実際に使ってみると、最近のLEDのライトは充分に明るく、実用になります。しかし光は前方には鋭く照らすのですが、側面にはまったく光が漏れてきません。
横へのアピールも欲しいのでガチャポンのケースを取り付けてみました。プラスチックのケースが光って側面からも明るく見えます。けっこう使えそうです。
でもバッテリーライトは電池代もばかにならないし、予備の電池を持っていなければならないし・・・
てなことでシマノのハブダイナモを使い、ソービッツのヘッドランプを使ってみました。滑らかな回転で見た目もきれいなドイツ、シュミットのハブダイナモを使いたいところですが、高価なので諦めました。
とりあえずは自転車用の6V3Wの豆球を使ってみました。ハブダイナモ単体でシャフトを手で回してみると、とても抵抗があるのですが、車輪を組んで実際に乗ってみるとそんなに気にならなくなります。でもBSモールトンの車輪は17インチ。標準の26インチに比べると同じスピードで走っていても車輪の回転数が50パーセント多くなるためにちょっとスピードをだすと電圧が上がりすぎて電球が耐えられずプッツンと切れてしまいます。
リミットの回路を組み込んでなんとかしようと考えていたのですが、だんだんアイデアが暴走して超高輝度のLEDでやってみることにしました。
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かつてのラジオ少年は、インターネット上の情報をたよりに具体的なプランをたてました。
自転車のダイナモは交流、LEDの駆動には直流が必要で、そしてLEDは電流をコントロールしなければなりません。
できるだけロスが少なく、ゆっくりとしたスピードから坂の下りの60Km/hくらいまで、広い電圧域をカバーするにはロスのある定電圧回路を組み込むより、シンプルに定電流ダイオードを使うのがいいようです。そしてインバーター回路からのノイズでGPSへの影響も避けられると考えました。
使用するLuxeon
Starの 3WLEDの定格は電圧/電流: 3.7V/700mA〜1A(MAX) 。手に入れられる石塚電子の定電流ダイオードでいちばんたくさん電流が流せるものが15mA。LEDへ供給する電流が700mAなので定電流ダイオードを45個も並列につながなければなりません。
※ 後に定電流ダイオードを並列にする方法は電力のロスが多いことが分かりました。自転車に使うぶんには問題はないようですが。
アイデアもかたまったので、久しぶりに秋葉原へ出かけてパーツを仕入れてきました。
さっそく実装です。
45個ものダイオードをコンパクトに実装するためにユニバーサルの基盤上に5x9の格子状にダイオードを縦に取り付けました。
超高輝度のLEDは発熱量が大きく、高温になるとLEDの寿命に影響するとマニュアルに書いてあったので、アルミのヒートシンクに熱伝導絶縁シリコーンゴムシートを挟んで取り付けました。
ブリッジダイオード、コンデンサー、定電流ダイオードを載せた基盤はとりあえずビニールテープでヒートシンクにぐるぐる巻いて固定しました。
ソービッツのヘッドランプ内に押し込むためにヒートシンクの四隅をRに削りました。
ランプも部品のあたる部分を少し削りました。
ダイナモからのコードはフレームをGNDとせず、+とGND両方をシールド線を使い、ランプ側はコネクターなどを使わず直接コードを基盤にはんだ付けして、ON、OFFは小型のトグルスイッチにしました。 発熱量の大きなLEDをヒートシンクに取り付けましたが、プラスチックのランプ内でどのくらい放熱してくれるか、テスト走行してみました。
気温10℃くらいで20Km/hで1時間ほど走った後、ヒートシンクは少し暖かい程度でした。ヒートシンクではなく1mm程度のアルミ板でも放熱の問題なさそうです。
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LEDの光とランプレンズの相性が悪いようで路面を照らす光が少し拡散してしまうので、反射の形状やレンズを工夫する必要がありますが、明るさは充分なので、とりあえずはこのままで使っています。 |
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Luxeon Starの 3WLED |
若松通商 |
¥2,800 |
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石塚電子の定電流ダイオード 15mA |
秋月電子 |
¥50 |
x45個 |
ユニバーサル基盤 |
秋月電子 |
¥60 |
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スイッチ |
秋月電子 |
¥100 |
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その他ブリッジダイオード、電解コンデンサー、シールド線 1m など |
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¥5000 |
ちょっと |
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2005.12.10 |
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その2
"その1"はいろいろとめんどくさいのでもっと簡単に超高輝度LEDを使うために
GENTOS社製のSF-301というライトを使ってヘッドランプを作ってみました。
このライトには電圧、電流の制御回路が組み込まれているので6Vの直流を供給するだけですみ、ライト本体への加工はダイナモへのコードがとおるΦ3mmの穴だけです。
リチューム電池の外形にあわせたΦ17mmのパイプの中に整流ダイオードと平滑用コンデンサーを組み込み、電池の+−にあたる部分に出力を出します。
中身はこんなふうになっています
実際に自転車に取り付けてみました。
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GENTOS社製のSF-301 |
¥5000 |
コンデンサ 470μ50v |
¥100 |
ブリッジダイオード |
¥100 |
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概算です |
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その3
古いソービッツのランプヘッドが出てきたのでGENTOS社製のSF-301のランプ部分を移植してみました。
自転車に取り付けるためのステーをロー付けし、赤く塗り、ランプ部分にブリッジダイオード、トグルスイッチを樹脂で固定して押込みました。なかなか格好よくできました。
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改造前のSOUBITEZ |
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SOUBITEZ 改 |
ランプの中身 |
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ちょっと斜め上から |
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